2014年08月18日

カルトの子

カルトの子

図書館で、パッと目に入ってきた本。

カルト宗教2世のことを中心にした本です。

私も2世なのです。


沖縄リバイバルチャーチを離れ約10年ですが、キリスト教や

宗教に関する本を読みたいと思える心境ではありませんでした。


でも、図書館で目次をさっと見て、これは読んでおくべきだと思ったのです。



現在半分ほど読み進んでいますが、

オウムの子と、エホバの子の話を読んでいるところです。


オウム!

あの大カルトと、沖縄の新興キリスト教は同類とは言えないなんて

思う方が多いでしょうが、ここまで読んで思うことは


大きなポイントが完全に一致しています。

神の国(天国)、現世(この世)、ハルマゲドン(世の終わり)です。


親ももちろんですが2世は、上の事柄に強く心を縛られているのです。

私もその一人だったのです。


親への反発はもちろん、教会(儀間牧師)への反発も同じようにあった

でも、世の終わりは途轍もなく怖かった。


この叩き込まれた恐怖は、簡単には消し去ることはできません。



読みならが涙をこらえ、しみじみと思う。

子は親を選べない。



子供も人権があるです。



オウムの子らは、親子の執着、男女の執着を悪され

1歳からオウムの託児所で親と分離して生活させられます。

夜にお迎えするという事ではありません。

会えないのです。


それを、はい分かりましたと、子供と別れられますか?


苦渋の決断だったとしても、それを選択できますか?



心底腹立たしく、怒りがふつふつと私の中で湧き出ています。



子は、親を選べない。




本を読む私のそばで、

『昨日行った動物園、また今日も行きたい~』と

ねだる様な笑顔の我が子を見て

親が道を間違ってはいけないと強烈に思いました。


ハルマゲドンの恐怖を子に植え付け、どんどん社会を狭くし

視野を狭くし、子供の将来の可能性をどんどんどんどん小さくしていく。


それが、わからないのですか?




オウムの施設から強制保護された子供たちのケアが

一過性のものであったことや、マインドコントロールされた

子供のケアの方法がまだ無いことも知られていません。



放置されているということです。

傷ついた心は、傷ついたまま放置され

その子たちは大人になっていったのでしょう。


現在どうしているのでしょうか?



カルトから脱会したとは言っても、家族関係、親子関係は

過去には戻れません。

入信前の状態から、家族が最スタートするのではなく

散々傷ついた後なのです。


信頼関係を取り戻すのは、容易なものではありません。



私自身も、何かを失いながら成長して大人になったと今は感じます。


何をするにも、教会生活の基本を守りながら生きるのが

カルトの子なのです。その呪縛からは逃れられません。


親に訴えても、届かない思が山ほどあり

いつしか訴えるのを止め、親の言いつけを守る振りをし続け

心の中は無気力になっていきます。

怒りも忘れます。




私たち、子の心の叫びを理解してくれたのは

盛山和子さんただお一人でした。


親でもなく、牧師でもなく、全く赤の他人の盛山さんだけでした。



また、私は母親になり子を持つことで成長したと確信しています。

子を持った今だから、この本を読み、心が苦しくなるのだと思います。

盛山さんの、『子供が成長させてくれるよ。』というお言葉そのもの。



子供のありがたさを感じれば感じるほど、

カルトや宗教を利用する者、

そしてその罠にかかる親への怒りが大きくなります。


最大の被害者は、子供だから。


人生80年のうち、子供でいられる時間は、とても短い。

だから幼い時に失うものって、大人になってから取り戻すことが

できないのだと、2世の子を持つ親は知って下さい。


自分が2世であること、

まだ自分でも気付いていない、心の闇があるのだと

カルトの子を読み、思うのです。



しかし、そうだからといって、

暗くなっているわけではありません。

自分の子育てにその経験が生き、

子供たちの将来へと繋げて行きたいと思います。




では、また。








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この記事へのコメント
あなたは、自分をクリスチャンだと思っていますか? 
それとも、救われていないのでしょうか??? その辺明確にしたいです。
Posted by 沖縄 at 2020年10月18日 22:04
 
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